アーロン。アーロンですよ。 いやぁ、惚れました。 ○年間生きて来て一番惚れた男が何故、よりにもよって バーチャル なのか。これってどうよ。 この世に存在しない人物・・・更にゲーム中でも彼は 『存在しない』 んですよ!? その事実を知った時の私の悲しみたるや・・・ もう、三日三晩泣き続けましたね。 ホントごめんなさい、スク●ェアさん、勘弁してください。 私を殺しても、いい事無いですから。 この男を言葉で表すとしたら、やはり 『漢』。これに尽きるでしょう。 そんな男をクドクド語るのは無粋ってなモンですが、 承知の上、敢えて語らせて頂きたい。 FF史上、これ程悲しい人生を送った人物が居たでしょうか? 命を懸けて・・・よく使われる言葉ですが、 この場合、比喩でも何でもなく、本当に命を懸けて。 主と友、そして自らの命までも散らし。 「そして・・・・・何も変わらなかった。」 あの台詞は辛かった・・・。(TдT) どんなに無念だった事か。 旅の初めから揺るぎない覚悟と信念を持って、それをまた貫いたブラスカ、 祈り子には俺がなる、とスパッと迷い無く言ってのけたジェクトも、アッパレ、男の鑑です。 ですが、独り残されたアーロンは、 ある意味ブラスカやジェクトより辛かったのではないでしょうか。 一本気の彼は、その後ずっと後悔と自責の念に苦しめられたと思います。 若はあの時何も出来なかった自分を死ぬ程呪い(実際死んだけど)、 そして同時に、自分の若さも相当呪ったと思われます。 二人とは当時十ほど歳が離れていた訳で、旅の途中もそういった思いは多々あったと。 若さ故に及ばぬものって、絶対にあったと思います。 そして、それを若も十分分かってて。 二人に近付きたかった、同じ位置に立ちたかった、 そういった思いが、ああして老け過ぎとも思える外見に表れたのではないでしょうか。 勿論、推測の域を出ませんが。 オメガを読むと、死人の設定として 『死人となった時の姿を留める者』 と 『尚、年齢を重ねてゆく者』が居る事から、 死後の変化、それは死者の精神状況に大きな関わりがあると取れますし。 あ、この辺どこぞの掲示板に書いた覚えがあるなあ。 どこかで見かけたら「馬鹿」と罵ってやって下さい。 アーロンの辛く苦しい10年を思うと、泣けて泣けて仕方がないです。 『10年』 と言葉で言ってしまうのは簡単ですが、10年ですよ!? 苦しみだけの10年なんて、想像出来ますか? 「何かを変えたいと願ってはいたが・・・結局何も出来なかった」 「それが・・・・・俺の物語だ」 アーロンの寂しさが、背中からひしひしと伝わって来た場面。 出来る事なら追いかけて抱き締めてあげたかったよ・・・うっうっ・・・ 辛く、暗く、救いのない・・・・・・・・・憐れな生涯。 けれど、見事な。 ブラスカの為にガードになり、 ジェクトとの約束を果たす為に死して尚留まり、 ティーダを守る為にザナルカンドへ渡り、 ユウナ達を真実へと導く為に、再び旅に出る。 言わば 『誰かの為』 に生きた人。 でも本人にしてみればきっとそんな意識は無く、 それが自身の生きる意味であり、糧・・・という事だったのでしょう。 引きずり続けた己の物語の完結の為に戦う姿、美しかったです・・・・・。 あれ?暗くなっちった。少し力抜くか。 寡黙なイメージで捉えられがちな彼ですが、なかなかどーして、結構喋っておられます。 ただ、余計な事は一切喋らないというだけで。 とにかく、『冷たい様で熱い』 という、禅問答な個性にメロメロでした。あ、今も。 有言不実行な腐女子・あんぶにとって、それはそれは眩しい存在なのです。(ぅ 以前何かで読んだ、忘れられない言葉があります。 “肉体の死” が本当の死ではなく、“人々の記憶から消える” 事こそが 『死』 なのだと。 生まれた事がデビューなら、人生はプロモーション。 生きている事を何人に伝える事が出来たかが、その出来映えとなる。 そうありたいですよね・・・とても難しいですが。 あーーー駄目だ駄目だ、部屋に篭ってこんな事してちゃ!でも楽しいノー(´・ω・`) アーロンは、正にそういう人間だったと思います。 その存在を、鮮烈に焼き付けて。 生き様。 貴方の為にある言葉。 立派に役目を終え、美しく散った漢・その名はアーロン。 最後にどうしても言いたかった事があります。 FFX――――― 『これはあんたの物語だ!』 |